12月「常盤(ときわ)」

12月誕生月カラー

こんにちは。
カラープライマリー久保田みきです。

日本の伝統色シリーズとして
1月から始めた誕生月カラーのお話もいよいよ12月となりました。

お誕生月の方、おめでとうございます。
お誕生月ではないけれども、
訪問してくださった方も、ありがとうございます。
1年の締めくくりとして
今年の色を決めてみてもよいですね。

今年一年の誕生月カラーはこちらからご覧いただけます。

12月の色
12月は濃い緑、常盤色をご紹介します。

「常盤」または「常磐」と書きます。
どちらも読みは、”とこ・いわ”から転じて”ときわ”です。
もともとは、常に変わらぬ岩のように、
永久不変であることを意味する言葉ですが
マツ(松)やスギ(杉)など一年中緑色である
常緑樹の葉の色のことを指す美称(=上品な物の言い方)
として用いられています。

常緑樹の代表格、マツ(松)は日本だけでなく
中国を含む東アジア圏でも不老長寿を
連想させるとして古くから珍重されてきました。
「まつ」という音から「(神々を)待つ」という意味を持ち、
お正月にお迎えする年神様の目印として
門松が準備されるようになったと言われています。

一年中青々としている「常緑樹」と、
一年の間に全ての葉を落としてしまう「落葉樹」では
冬の間のエネルギーの使い方が違います。
光合成をする葉から得られるエネルギーと
葉を維持するのに費やしてしまうエネルギーを比較したとき
プラスになっているのが常緑樹です。
マイナスになるならばと、秋に葉を落とし、
春に向けてエネルギーを蓄えているのが落葉樹となります。

常緑樹も1つ1つの葉を見れば、ずっと枝についているのではなく
数ヶ月からせいぜい2年の寿命で落葉しています。
つまり、古い葉と新しい葉が混在していて常緑に見えているのです。

緑色のキーワードは「変化」です。
そこには「変わること」も「変わらないこと」も含まれます。

何もせず、そのままの状態では劣化、衰退していきます。
変わらない努力を常にしているからこそ、不変でいられるのです。

そのためには、どこかで大きく”変わる決断”が必要なこともあるでしょう。
100年続く老舗の名店も、きっと同じだろうと思うのです。
そんな大きな話でなくても
いつまでも若々しくて変わらないねぇと言われる人は、
お手入れや身だしなみ、運動などに気をつけていると思いませんか。

年末、大掃除のタイミングで
ご自身の「変わること」「変わらないこと」について
考えてみてはいかがでしょうか

キーワード
永久不変
変わらない努力
変わる勇気

参考文献:「色の手帖」「日本植物生理学会ホームページ」